大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和55(あ)975 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人遠藤直哉、同横田雄一、同笠井治、同小野正典の上告趣意のうち、判例違

反をいう点は、所論引用の各判例(最高裁昭和二六年(あ)第一六八八号同三〇年

六月二二日大法廷判決・刑集九巻八号一一八九頁、昭和四六年(あ)第一九九一号

同四七年三月一四日第三小法廷判決・刑集二六巻二号一九五頁)は、刑訴法三七九

条にいう「訴訟の法令違反が判決に影響を及ぼすことが明らかである」というため

には、当該事件について具体的に諸般の状況を検討した結果、その法令違反がなか

つたならば現にされた判決とは異なる判決がされたであろうという蓋然性がある場

合でなければならず、単に判決に影響を及ぼす可能性があるというだけでは足りな

い旨判示しているところ、原判決は、判決への影響の可能性で足りるとしているも

のではなく、本件に即して蓋然性の有無を判断しているものであることが判文上明

らかであるから、所論は前提を欠き、その余は、違憲をいう点を含め、実質はすべ

て単なる法令違反の主張であつて、いずれも適法な上告理由にあたらない。

被告人本人の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張をするもののごとく

で、適法な上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和五六年四月一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 本 山 亨

裁判官 団 藤 重 光

裁判官 藤 崎 萬 里

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裁判官 中 村 治 朗

裁判官 谷 口 正 孝

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